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15000円のディナーを食べたら食に対する価値観が変わった話

n年ぶりにブログを書きます。
書かなきゃいけないと思ったんですよ。強いられている。今まで食レポ見ては「グルメ気取り(笑)」とか思ってたんですけどあれ違うんですよ。美味しいものを食べると、言語化しなければならないという強迫観念に囚われるんだ……。
概ねタイトルが全てです。

そこに至るまでの経緯とか諸々書こうと思ったんですけど記憶が薄れていくのが惜しいので全部すっ飛ばします。
後輩と二人で15000円のディナーを食べたと言うことだけ了解していただければそれでいいです。

 

まずお店を紹介させていただきます。
大名古屋ビルヂング3Fの「肉や大善」さんです。
十中八九調子乗った女子大生が二人で行く店ではありません。行きましたけど。

「10000円のディナーってヤバくない!?頭がおかしい!!食べてみたい!!」という死ぬほど頭の悪そうな理由で後輩を誘ったのですが、「夢の祭典では???行きましょう」と秒で返ってきました。理性が欠如した空間です。


でね、いざ店に入ったらね、オーラから違うんですよ。場違い甚だしい。少なくとも鞄にスーパーで買った特売の国産たけのこ水煮(250円)入れてる人間が足を踏み入れていい空間ではない。
でもお金は持ってるし!!!この日のために五万下ろしてきたし!!!と自らを奮い立たせながら着席したら目に入ってきたのがこれです。

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……食べるしかなくないですか?
もうここまで来たら樋口一枚なんて誤差じゃないですか??
数日前にテレビつけたらたまたまやっていた「行列のできる法律相談所」でトリュフかけまくった卵かけご飯を見てしまった私には天啓としか思えなかった。


ここに来るまでに人生初課金をキメたガチャで限定☆5を引くなどしてハイになっていたこともあって頼んでしまいました。今となってはその決断を下した自分にありがとうと言いたい。ありがとうな。最初の10連で来てくれた伏見弓弦もありがとうな。

 

 

以下、食レポです。

 

 

アミューズとして出てきたのがこちらです。

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高い料理に慣れていないとばかりにスマホのカメラがピントを合わせてくれませんでした。
焼いた玉ねぎの上に白身魚(鯛だった気がする)とエリンギと蟹が乗ってます。ソースはバジルとパプリカでした。

私「すごーい!蟹だ!」
後輩「すごーい!何かお洒落だ!」

語彙力けものフレンズか?って感じですがそれしか言うことがなかった。
食べました。
あの、何、これね、ヤバい。
ヤバいとしか言えない。
玉ねぎめっちゃくちゃに甘いの。
パプリカのソースがすっごい美味しいの。
蟹と白身魚も身がぎゅっと詰まってて、噛み締めるごとに旨味が口の中に広がるの。
すごい。正直前菜でこんな感動すると思わなかった。

この時点で既に「私たちはとんでもないところに来てしまったのでは…?」という感情が湧き始めます。正解だよ。とんでもねえ。


次に出てきたのがサラダと、キムチとナムルの盛り合わせでした。画像はないです。撮り忘れた。
サラダね。メニューにも書いてあるけどフルーツトマトだったんです。

私「ヤバい」
後輩「何?」
私「果物だこれ」
後輩「は?」

後輩「……」

後輩「果物だ」

果物でした。果実でした。種の詰まったぷるぷるした部分、完全にフルーツ。果肉(?)はもとより皮まで甘い。二人で頭を抱える。何だこれは。エデンに生えている神々の食物では?我々のような民草が口にして許されるのか?
レタスもかかっているドレッシングも文句なしに美味しい。毎日350g食べてこれで一日分の野菜を摂取したい。

ナムルは人参と大根を細切りにしたやつにゴマがかけてあるやつと、豆もやしのナムルでした。
人参と大根のやつ食べたんですよ。
口に広がるゴマの香りがすごい。噛み締める度に野菜本来の持ってる仄かな甘みとゴマの香ばしい香りが鼻に抜けていく。
ここで感動し過ぎてキムチと豆もやしの記憶がややあやふやです。美味しかったということしか覚えていない。美味しかったのは確かです。
人間は脳に伝わる「美味しい」という情報量が一定値を超えると涙が出て来るのだと知りました。この時点で二人とも半泣きです。洟をすすりながらナムルを噛み締める女子大生二名。何なんだ。というかまだメインの肉出てきてないのにこの調子で大丈夫か。先にネタバレをしておくと大丈夫ではなかったです。


この辺りでステーキにつけるソースとお醤油とおろしたての本わさびが運ばれてきました。
私予てより気になってたことがありまして。「高級なわさびは鼻につーんと来ないって聞くけど本当なのか?」っていう疑問がありまして。
箸で掬って口に運んでみたんですよ。向かいの後輩は「ついに気を違えたか?」みたいな顔してました。

あのね。
マジでつんと来ない。ていうか辛くない。なんか甘い。
おろしたての!!本わさびは!!甘い!!!

私「わさび辛くないしむしろなんか甘い」
後輩「は?」

後輩「……」

後輩「甘い」

甘かったです。基本的に上質な野菜って甘いんですね。また一つ賢くなりました。

 

それではね。
満を持してね。
ステーキです。

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松阪牛180g!!!!!(パワーワード

最早ヤバいという言葉すら出ず、二人とも無言です。店員さんが去って行っても尚数秒間無言で肉を凝視していました。
え、す、すごくない?すごい……(自己完結)
芸術品じゃない??
すごかったよこれ。

表面はカリカリに焼いてあるんだけど、中はふわっと蕩ける。こんな分厚いのに、歯で簡単に噛み切れてしまう。
よく食レポで「何もしていないのに口の中で自然と溶けていきます」つってる人いるけど、今まであれ話盛ってると思ってたんですよ。溶けるわけねーだろって思ってたんですよ。


高級な肉は溶けます。


大事なことなのでもう一度言います。

 

高級な肉は、口の中で、ひとりでに、溶けます。


後輩「肉って飲み物では?」
私「溶媒って感じ……水溶液が作れる溶け方……」

二人の思考も完全に溶けています。もう知能がない。
「めっちゃ美味しい」なんて陳腐な言葉で片付けてはいけないと分かっているのに、美味しいの上位互換に当たる表現を知らないせいで美味しいとしか言えない……もどかしい……めっちゃ美味しいご飯の美味しさを形容するだけの語彙がない己が恨めしい……。

ここでシェフの方がテーブルを廻ってきてくださって、「お味はどうですか?」と聞いてくださったんですけど、
私「本当に……本当に美味しいです……」
後輩「人生で食べてきたお肉の中で一番美味しいです……」
二人「「ありがとうございます……」」
って感じでした。二人とも半泣きです。ホラーか?もっとスマートに対応したい人生だった。
ちなみにこの後二回ほどこの方は廻ってきてくださって、私たちはその都度こんな感じでした。
ソースも醤油もわさびも、とにかくどれにつけても美味しくて、ガーリックチップと一緒に食べたらユートピアが見えました。軽くトリップしてた。


付け合わせの野菜もきのこもめっちゃ美味しい。ていうか付け合わせって言っていいんだろうか……彼らもまた主役なのではなかろうか……??
パプリカは噛み締めると野菜の旨味が詰まった水分がぎゅっと染み出してくるし、大根(だと思うけどカブかもしれない)はスープか何かで煮てあるのかとろとろにとろけていて口の中に入れた瞬間ふわっとほどけて全体に広がっていく……じゃがいもはさつまいもかと思うほどに甘い……。

後輩「このじゃがいもおやつにずっと食べてたい……」
私「無限大根したい……」
後輩「農家の方々に感謝と尊敬の念しかない……」
私「農家から市場へ、そしてこの店へと連綿と紡がれてきた奇跡の連携プレーに惜しみない賞賛をおくりたい……」
後輩「農業を守らなければならない……」
私「畜産も水産も……我々は第一次産業を守って行かなくてはならない……」

ついに日本の現代社会が抱える問題にまで切り込み始める我々。
美味しいご飯は日々を怠惰に生きる学生にも届くほどの強いメッセージ性を備えていることが判明した瞬間でした。

 

次です。スープ。

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見た目思ってたんと違う!!!スープ皿じゃない!!!
オマール海老のビスクでした。表面にちょこっと見えてるのが海老です。
我々海老の全貌がこれだと思っていたんですが、引き揚げたらめちゃくちゃデカかったです。ゴムボートだと思ってたら下に潜水艦沈んでたって感じ。

まず抱いた感想。濃い。
濃厚を具現化したらこのスープになりましたって言われても私は信じた。
どろっとした中に海老の旨味が詰まっている。海老自身も肉厚で弾力がすごい。それなのにすっと噛み切れる。噛み締める度に私の知っている海老の概念が音を立てて崩れていく。海老のパラダイムシフトが起こった。
それと、この辺りから、先に口をつけた方がもう片方に向かって「心して挑んだ方がいい!」とか「中途半端な気持ちで口にしたらやられる!」とか謎の忠告をするようになり始めました。美味しいご飯は一周回って危機感すら煽る。

 

次です。トリュフの卵かけご飯!!

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見た目思ってたんと違う!!!(二回目)
卵かけご飯ってこんなにスタイリッシュに提供できるものなの???
この卵めっちゃすごくて、スプーン持ち上げた瞬間ぷるっぷる震えるんですよ。もう生まれたての小鹿と争えるレベル。
で、それを、ご飯にかけようとしたところで、シェフの方が来てくださったんですけど、
シェフ「20万円/kgのトリュフを使ってるんですよ」
二人「「!!??!!!?!???」」
一瞬何語を話しているのか分からなかった。途中で日本語だと気づいたけど、言っていることはやっぱりよく分からなかった。

混乱しながら卵を落としてお醤油をかけて混ぜる。食べる。
美味しい。
美味しい!!!
これ卵かけご飯とかいう俗な名前を背負わせてしまって大丈夫!?許される!?!?

人生初トリュフだったんですが、あの、トリュフって香りめっちゃいいんですね……?
お醤油も甘くて美味しいし卵の黄身がねっとりと濃くて美味しい!!!
卵かけご飯の概念が三度ぐらい死んで生き返りました。

 

ラスト!フルーツパフェ!

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見た目思っ(以下略)!!!
こんなにフルーツが主役のパフェあります?
生クリームやコーンフレークなんてなかったんや……。

私「苺めっちゃでかくない?」
後輩「メロンめっちゃ肉厚じゃない?」

苺って先っぽのとこが甘くて美味しいってのが私の中の常識だったんですが、もうね、どこもかしこも甘い。甘いんですよこれが。
中身は苺とオレンジとグレープフルーツとメロンとドラゴンフルーツとバニラアイスでした。ご、豪華~~~!!!
実はドラゴンフルーツあまり得意ではなかったんですがこの宝石のようなパフェの前では私のような民草の好き嫌いなど偏に風の前の塵に同じって感じでした。
高いものは美味いんだよ!!!!!

 


というわけで15000円のディナーの感想文でした。
食に対する価値観が変わった。食べるって素晴らしい。

鉄を熱いうちに打ちたかったのでここまでノンストップで書きましたが正直そろそろ眠気が限界なので寝ます。
ありがとう農家の皆さん。ありがとう畜産水産に携わる皆さん。
ありがとう肉や大善さん。
ありがとう世界。

おやすみなさい。

 

 

蛇足とは思いながら一応言っておくと、私は祖母の作る料理がとても好きでとても美味しいと思っていて日々感謝しながら食べている。けどそれとこれは美味しさのベクトルが違う。どっちが優れているとかではない。

あんスタの☆5の作画が素晴らしいと思う感情と高名な画家の絵を見て素晴らしいと思う感情はイコールではないけど、どちらも素晴らしいと思っていることに変わりはない。そんな感じです。おばあちゃんいつも美味しい料理ありがとう。

そして伏見弓弦☆5ありがとう。